みなさん、こんにちは!HRマネジメント編集部です。
マイナ保険証への移行に伴い、健康保険証は2025年12月1日をもって効力を失いました。
その後も「期限切れ保険証を持参しても資格が確認できれば受診可能」とする暫定措置が続いていましたが、この措置は2026年7月31日をもって終了しました。
2026年8月1日以降は、以下のいずれかがなければ通常どおりの保険診療を受けられません。
・マイナ保険証(マイナンバーカード+利用登録)
・資格確認書(健康保険加入を証明する紙の書類)
企業の人事・総務担当者にとっては、「案内の段階」から「未対応者への実務対応の段階」に移った状態です。
本記事では、8月以降の変更点と、企業が具体的に取るべき対応をまとめます。
8月以降、何が変わるのか
8月1日以降、期限切れの従来型保険証は「保険証忘れ」と同じ扱いになり、窓口でいったん医療費の全額を支払う必要があります。
厚労省は2026年6月18日の社会保障審議会・医療保険部会で暫定措置を7月末で終了する方針を示し、6月22日付・7月1日付の事務連絡で医療機関向けに具体的な取り扱いを周知しました。
ポイントは次の3点です。
期限切れ保険証は「保険証忘れ」と同じ扱いに
8月以降、期限切れの従来型保険証を窓口に持参しても、資格確認による保険診療は受けられなくなります。
取り扱いは「保険証を忘れた場合」と同様になり、患者はいったん医療費の全額(10割)を窓口で支払う必要があります。
その後、加入している健康保険組合・協会けんぽ・市区町村国民健康保険などに自己負担を超えた分(7〜9割相当)を請求し、還付を受ける流れになります。
「資格情報のお知らせ」単体での受診も不可に
保険証の切り替えに伴い加入者へ送付された「資格情報のお知らせ」(被保険者番号などが記載された書類)についても、これまではこの書類のみでの受診が認められていました。
8月以降はこの取り扱いも終了するため、マイナ保険証または資格確認書を別途持参する必要があります。
再延長は行われない
上野賢一郎厚生労働大臣は、7月末以降の追加延長は想定していないとの見解を会見で示しており、実際に7月31日をもって暫定措置は終了しました。今回の終了が最終的な区切りとなります。
企業の人事・総務部門が押さえるべきポイント
企業が8月以降に対応すべきことは、①未対応者の洗い出し、②還付請求フローの周知、③手続きが遅れやすい層への個別フォローの3点です。
【1】未対応の従業員がいないか、至急確認する
マイナ保険証の利用登録者はマイナンバーカード保有者の9割を超えていますが、2026年4月時点の利用率は68.15%にとどまっています。受診者の3人に1人程度は依然としてマイナ保険証を使っていない計算になり、これらの従業員が何も対策をとらないまま受診すると、窓口での全額自己負担が発生する可能性があります。
・マイナ保険証の利用登録が済んでいるか
・資格確認書が手元に届いているか
・扶養家族分の資格確認書も揃っているか
を、社内アンケートやチャットツールで至急確認することをおすすめします。
【2】「全額自己負担が発生した場合」の対応フローを周知する
未対応のまま受診してしまった従業員が出た場合に備え、以下を事前に案内しておくとトラブルを防げます。
・窓口でいったん10割負担が発生し得ること
・後日、加入する健康保険組合・協会けんぽ・市区町村へ差額請求(療養費支給申請)が必要なこと
・請求に必要な書類(領収書、診療報酬明細書など)を保管しておくこと
特に高額な医療費が発生した場合、立て替え負担が大きくなるため、早めの案内が重要です。
【3】特に手続きが遅れやすい層へ個別フォローする
・マイナンバーカード未取得の海外駐在員
・自宅療養中・育児休業中など、郵便受取りが難しい従業員
・マイナンバーカードの暗証番号がわからず再設定が必要な従業員
・退職・入社のタイミングで資格切り替えが発生する従業員
これらの層は資格確認書の受け取りや暗証番号の再設定に時間がかかりやすいため、優先的に個別案内・フォローを行うことが望まれます。
マイナ保険証の利用登録方法
① マイナポータルで登録
・スマホやPCにマイナポータルアプリをインストール
・アプリから利用登録を実施
② 医療機関・薬局で登録
・医療機関や薬局にある顔認証付きカードリーダーで登録可能
③ セブン銀行ATMで登録
・セブン銀行ATMから利用申込
※いずれの場合も、マイナンバーカードと市区町村で設定した4桁の暗証番号が必要です。
※暗証番号を忘れた場合は、市区町村窓口で再設定(本人確認書類必須)
マイナ保険証を使えない場合の「資格確認書」について
資格確認書は、マイナ保険証を利用しない従業員向けに、原則申請不要で自動送付される書類です。
・有効期限:保険者が設定(最長5年以内)
・利用方法:医療機関・薬局で従来の保険証と同様に使用可能
・発行元:国民健康保険は市区町村/社会保険は協会けんぽまたは加入健保組合
・発行方法:原則、申請不要で自動送付(健保組合によっては確認が必要な場合あり)
届いていない従業員がいる場合は、住所変更の届出漏れが原因であることが多いため、まず住所登録情報の確認を案内しましょう。
よくある質問と回答(FAQ)
-
A
資格確認書を保険者(協会けんぽ・健保組合・市区町村)に申請してください。原則は自動送付ですが、届いていない場合は住所変更の届出漏れが多い原因です。至急、保険者に問い合わせることをおすすめします。
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A
マイナ保険証の利用登録には暗証番号(4桁)が必要です。忘れた場合は、市区町村窓口で再設定できます。本人確認書類を持参してください。
※再設定には時間がかかるため、早めの対応を推奨します。 -
A
「資格喪失証明書」をお住まいの市区町村または会社へ申請し、提示してください。
-
A
被扶養者も、それぞれマイナ保険証または資格確認書が必要です。資格確認書は対象者ごとに交付されます。
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A
窓口でいったん医療費の全額(10割)を支払うことになります。後日、領収書等を添えて加入する健康保険組合・協会けんぽ・市区町村国民健康保険に療養費の支給申請を行うことで、自己負担分を超えた額の還付を受けられます。
まとめ|8月以降は「完全移行」フェーズ。未対応者への個別対応がカギ
2026年7月31日で暫定措置は終了。
8月1日から完全移行 マイナ保険証または資格確認書がなければ、窓口で10割負担が発生し得ます。
企業が対応すべき3つのポイント
- ・未対応の従業員がいないか、至急確認する
・全額自己負担が発生した場合の還付請求フローを周知する
・海外駐在員・休職者・暗証番号未設定者など、手続きが遅れやすい層へ個別フォローする
これまでの「周知・案内」フェーズから、「未対応者の実務フォロー」フェーズへの切り替えが求められます。従業員からの問い合わせが増える前に、社内FAQと還付請求の案内テンプレートを準備しておくと、混乱を最小限に抑えられます。
マイナ保険証移行は、会社規模に関わらず人事・総務の実務負担が増えるタイミングです。HRマネジメントでは、社内案内テンプレ、フロー設計、トラブル防止策まで、実務経験豊富な専門家が伴走します。
HRマネジメントでは、社内案内テンプレ、フロー設計、トラブル防止策まで、実務経験豊富な専門家が伴走します。
参照:マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット|厚生労働省
参照:マイナンバーカードの健康保険証利用方法|厚生労働省
参照:資格確認書について|厚生労働省
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