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日付 2026.5.27 人事実務ノウハウ NEW

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5人に1人が“六月病”経験ー原因と症状から企業が取り組むべき予防・対策

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六月病

こんにちは!HRマネジメント編集部です。

春の慌ただしさが落ち着き、梅雨の足音が聞こえ始める時期になると、「なんとなくやる気が出ない」「疲れが抜けない」といった不調を感じる人が増加します。

このような心身の不調は一般的に「六月病」と呼ばれており、多くのビジネスパーソンや新入社員を悩ませる深刻な問題となっています。

実際に、マイナビによる2026年の調査では、

・正社員の5人に1人が六月病を経験
・企業の46%が「6月はメンタル不調の相談が増える」

と認識していることが明らかになっています。

特に人事担当者や管理職にとって、従業員のモチベーション低下や突発的な欠勤は、組織全体の生産性を左右する重要な課題と言えます。

本記事では、

・六月病の正体と五月病との違い
・発症する原因と科学的背景
・見逃してはいけない具体的症状
・個人でできる予防策
・企業が今すぐ実施すべき対策
・先進企業の取り組み事例

まで、実務で使えるレベルで体系的に解説します。

六月病に対する正しい知識を身につけ、従業員が健康でいきいきと働ける職場環境の構築にお役立てください。

六月病とは何か

六月病とは、六月に入ってから顕在化する心身の不調の総称であり、医学的な正式名称ではありませんが、社会的に広く認知されている現象です。

この時期特有の環境変化やストレスが複雑に絡み合い、多くの人々に影響を及ぼします。

五月病との明確な違い

五月病と六月病は、どちらも春から初夏にかけて発生する不調ですが、発症時期や対象者に明確な違いが存在します。

五月病はゴールデンウィーク明けに新入社員などに見られる適応障害の一種であり、新しい環境への過度な緊張が途切れることで無気力となって現れるのが特徴です。

一方で六月病は、五月病の時期を乗り越えた後に蓄積された疲労が限界に達し、六月になってから表面化する心身の不調を指します。

また、六月病は新入社員だけでなく、異動や昇進で役割が変わった中堅社員や管理職にも発症しやすいという特徴があります。

四月は業務を覚えることに必死だった人々が、六月に入り業務の全体像が見え始め、理想と現実のギャップに直面することで強いストレスを感じるようになります。

このギャップが引き金となり、六月病特有のモチベーション低下が引き起こされるのです。

六月病が注目される背景と気象病との関連

近年、六月病が特に注目を集めている背景には、気象条件が人間の心身に与える影響、いわゆる気象病への理解が深まったことが挙げられます。

六月は日本全国で梅雨入りする時期であり、日照時間の減少や急激な気圧の低下が頻繁に起こります。
このような気象の変化は、人間の自律神経に多大な負担をかけ、六月病の発症を後押しする要因となります。

さらに、現代の複雑化するビジネス環境において、従業員が抱えるストレスは多様化しています。
リモートワークの普及によるコミュニケーション不足や、業務の高度化による精神的負荷の増加も、六月病を深刻化させる一因となっています。

企業はこのような背景を理解し、単なる個人の問題として片付けるのではなく、組織的な六月病対策を講じることが求められています。

六月病を引き起こす主な原因

六月病の発症には、単一の理由ではなく、複数の要因が複雑に絡み合っています。ここでは、六月病を引き起こす代表的な三つの原因について詳しく解説します。

梅雨の気圧変化と自律神経の乱れ

六月病の最も大きな身体的原因として挙げられるのが、梅雨時期特有の気圧変化による自律神経の乱れです。

低気圧が接近すると、人間の体は無意識のうちにストレスを感じ、交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすくなります。
特に副交感神経が優位になりすぎることで、日中であっても強い眠気や倦怠感を感じるようになります。

また、気圧の低下は体内のヒスタミン分泌を促し、頭痛や関節痛などの身体的な痛みを引き起こす原因にもなります。

これに加えて、雨天が続くことによる日照時間の減少は、精神を安定させる脳内物質であるセロトニンの分泌を低下させます。
その結果、気分の落ち込みや意欲の低下といった六月病特有の精神的症状が引き起こされやすくなるのです。

新生活からの疲労蓄積と緊張の糸の途切れ

四月に始まった新生活や新年度の業務において、人々は無意識のうちに強い緊張状態を維持しています。

新しい人間関係の構築や不慣れな業務への対応など、日々のストレスは確実に蓄積されています。
ゴールデンウィークという短い休息を挟んだとしても、その疲労を完全に回復させることは難しく、六月に入ってついに限界を迎えるケースが多く見られます。

特に、真面目で責任感の強い人ほど、もっと頑張らなければと自分を追い込みがちです。
しかし、人間の心身が極度の緊張状態に耐えられる期間には限界があり、およそ二ヶ月が経過した六月頃に、張り詰めていた緊張の糸が突然切れてしまうことがあります。

これが、六月病における急激なモチベーション低下や無気力状態の根本的な原因となります。

祝日がないことによる休養不足

六月病を助長する環境的な要因として、六月には国民の祝日が一日も存在しないというカレンダー上の問題が挙げられます。

四月から五月にかけてはゴールデンウィークなどの大型連休があり、心身を休める機会が比較的多く設けられていますが、六月はまとまった休息を取ることが非常に困難な月となっています。

祝日がないために週休二日のみで働き続ける必要があり、日々の業務で蓄積された疲労を週末だけで完全に回復させることができません。

このように休養不足が慢性化することで、疲労が雪だるま式に膨れ上がり、最終的に六月病として心身の不調をきたすことになります。

企業側は有給休暇の取得を奨励するなど、意図的に休息の機会を設ける工夫が求められます。

六月病で見られる具体的な症状

六月病の症状は人によって様々であり、身体的な不調から精神的な落ち込みまで多岐にわたります。早期発見のためには、これらのサインを見逃さないことが重要です。

身体に現れる不調のサイン

六月病における身体的な症状として最も頻繁に見られるのが、慢性的な疲労感と睡眠障害です。

十分な睡眠時間を確保しているはずなのに疲れが取れない、朝起きるのが極端に辛いといった症状が現れます。
また、寝付きが悪い、夜中に何度も目が覚めるといった不眠の症状も、自律神経の乱れから引き起こされる典型的なサインです。

さらに、頭痛やめまい、胃痛、食欲不振といった身体的な痛みを伴うケースも少なくありません。

これらの症状は内科的な疾患と誤認されやすいですが、検査をしても明確な異常が見つからない場合、六月病による心身症の可能性が疑われます。
身体の不調は目に見えやすいため、周囲の人間が異変に気づくための重要な手がかりとなります。

精神面に現れる不調のサイン

精神面に現れる六月病の症状としては、気分の落ち込みや意欲の著しい低下が挙げられます。

これまで意欲的に取り組んでいた業務に対して突然関心を失ったり、些細なことでイライラして周囲に当たってしまったりする感情の不安定さが見られます。
また、集中力や決断力が低下し、普段ならしないようなケアレスミスを連発することも特徴です。

ここで注意すべき重要な点があります。

厚生労働省が運営する働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトであるこころの耳によると、気分の落ち込みや不眠などの症状が二週間以上継続する場合、うつ病などの精神疾患に移行している可能性があるとされています。
六月病だからそのうち治るだろうと軽視せず、症状が長引く場合には速やかに専門の医療機関を受診することが強く推奨されます。

個人でできる六月病の予防と対策

六月病を未然に防ぎ、症状を緩和するためには、日々の生活習慣を見直すことが最も効果的です。
ここでは、個人で実践できる具体的な予防と対策について解説します。

生活リズムを整える睡眠と食事

六月病対策の基本となるのが、質の高い睡眠と栄養バランスの取れた食事による生活リズムの安定化です。

自律神経を整えるためには、毎日同じ時間に起床し、朝日を浴びることが非常に重要です。
日光を浴びることで体内時計がリセットされ、精神を安定させるセロトニンの分泌が活発になります。

これにより、夜間の良質な睡眠を促すメラトニンの生成もスムーズに行われます。

食事面では、セロトニンの材料となるトリプトファンを多く含む食材を積極的に摂取することが推奨されます。
大豆製品や乳製品、バナナや赤身の魚などを日々の食事に取り入れることで、精神的な安定を図ることができます。

また、冷たい飲み物の過剰摂取を避け、温かいスープや白湯を飲むことで胃腸への負担を減らし、身体の内側から自律神経の働きをサポートすることが六月病予防に繋がります。

適度な運動とリフレッシュの習慣化

梅雨の時期は外出が億劫になりがちですが、適度な運動は六月病の予防において極めて効果的です。

激しいトレーニングである必要はなく、一日二十分程度のウォーキングや、室内で行える軽いストレッチ、ヨガなどを日常に取り入れるだけで十分な効果が期待できます。

筋肉を動かすことで血流が改善し、蓄積された疲労物質の排出が促されます。

また、意識的にリフレッシュの時間を設けることも忘れてはいけません。

業務の合間に深呼吸を行ったり、週末には趣味の時間に没頭したりすることで、脳を休ませる時間を作ります。

さらに、入浴時はシャワーだけで済ませず、三十八度から四十度程度のぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで、副交感神経が刺激され、心身の緊張を解きほぐすことができます。

企業や人事が取り組むべき六月病対策

六月病は個人の問題にとどまらず、組織の生産性や離職率に直結する経営課題です。
企業や人事部門は、従業員をサポートするための具体的な対策を講じる必要があります。

管理職によるラインケアの徹底

企業における六月病対策の最前線となるのが、現場の管理職によるラインケアの徹底です。

厚生労働省の指針においても、職場におけるメンタルヘルスケアの重要な柱としてラインケアが位置付けられています。
管理職は、部下の遅刻や早退が増えていないか、挨拶の声が小さくなっていないか、服装の乱れがないかといった日常の小さな変化にいち早く気づくことが求められます。

異変を察知した場合には、業務の負担を一時的に軽減したり、周囲のサポート体制を強化したりするなどの迅速な対応が必要です。

そのためには、人事部門が主体となって管理職向けのメンタルヘルス研修を定期的に実施し、六月病特有の症状や適切な声かけの方法について教育を行うことが不可欠です。
管理職の意識向上が、組織全体の防波堤となります。

定期的な1on1ミーティングの実施

従業員の心理的な変化を把握し、六月病を予防するための有効な手段として、定期的な1on1ミーティングの実施が挙げられます。

業務の進捗確認だけでなく、従業員の体調や心理的安全性に配慮した対話の場を設けることが重要です。
特に六月は、新入社員が配属先での理想と現実のギャップに悩みやすい時期であるため、丁寧に話を聞き出す姿勢が求められます。

1on1ミーティングでは、上司が一方的に指導するのではなく、部下が抱えている不安や不満を安心して吐き出せる環境を作ることが目的です。

傾聴の姿勢を貫き、共感を示すことで、従業員の孤独感を和らげることができます。

このような日々のコミュニケーションの積み重ねが、六月病の重症化を防ぎ、従業員エンゲージメントの向上に大きく貢献します。

ストレスチェックと産業医連携の強化

組織的な六月病対策として、ストレスチェック制度の効果的な運用と産業医との連携強化は欠かせません。

労働安全衛生法に基づくストレスチェックは、従業員自身のストレスへの気づきを促すだけでなく、集団分析を通じて職場環境の改善点を洗い出すための強力なツールとなります。
六月病の時期に合わせてアンケートやパルスサーベイを実施し、リアルタイムでコンディションを把握する企業も増えています。

高ストレス状態にあると判定された従業員に対しては、本人の希望を待つだけでなく、人事部門から積極的に産業医面談を勧奨する仕組みを構築することが重要です。

産業医や保健師といった専門家と連携し、医学的な知見に基づいた適切なケアを提供することで、六月病からうつ病などの深刻な精神疾患への移行を未然に防ぐことが可能となります。

実在企業の六月病およびメンタルヘルス対策事例

他の企業がどのような六月病対策やメンタルヘルスケアを実践しているかを知ることは、自社の施策を検討する上で非常に有益です。
ここでは実在企業の優れた事例を紹介します。

株式会社サイバーエージェントの事例

株式会社サイバーエージェントでは、従業員のコンディション変化を早期に発見するため、独自のツールを活用した定点観測を実施しています。

これは月に一度、従業員に対して簡単な質問を行い、現在の体調や業務に対するモチベーション、職場の人間関係などを把握するシステムです。
この仕組みにより、六月病のような時期的な不調のサインを逃さずキャッチすることが可能となっています。

回答結果に懸念が見られる従業員に対しては、人事部門や産業医が速やかにフォローアップ面談を実施する体制が整えられています。

現場の管理職だけでなく、人事や専門家が多角的に従業員をサポートすることで、メンタルヘルス不調による休職や離職を大幅に減少させることに成功しています。

データに基づいた客観的な把握と迅速な対応が、同社の対策の最大の強みです。

伊藤忠商事株式会社の事例

伊藤忠商事株式会社では、働き方改革の一環として導入された朝型勤務制度が、結果として強力なメンタルヘルス不調予防、ひいては六月病対策として機能しています。

この制度では、夜八時以降の残業を原則禁止とし、その代わりに早朝の勤務を推奨しています。早朝勤務に対しては割増賃金を支給するなど、制度を定着させるためのインセンティブも用意されています。

この取り組みにより、従業員は夜遅くまで働くことがなくなり、十分な睡眠時間を確保できるようになりました。

生活リズムが朝型にシフトすることで、自律神経のバランスが整いやすくなり、六月病の原因となる疲労の蓄積や睡眠障害が劇的に改善されました。

業務効率の向上と従業員の健康維持を両立させた、非常に模範的な企業事例と言えます。

六月病のまとめ

この記事で解説した六月病に関する重要なポイントを簡潔に振り返ります。

・六月病は五月病が遅れて発症する心身の不調であり梅雨の気圧変化なども大きく影響しています。
・主な原因には自律神経の乱れや新生活の疲労蓄積そして祝日がないことによる休養不足が挙げられます。
・具体的な症状として頭痛や倦怠感などの身体的サインと意欲低下などの精神的サインが現れます。
・個人での対策としては規則正しい睡眠や食事そして適度な運動による自律神経の調整が重要です。
・企業側の対策としては管理職によるラインケアや定期的な1on1ミーティングの実施が不可欠です。

適切な知識と実践的な対策を用いて組織全体で従業員のメンタルヘルスを守り健康的な職場環境を構築していきましょう。

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【参照元】
マイナビ|六月病とは?|【正社員1.8万人に聞いた】六月病と評価フィードバックに関する調査
Yahoo!ニュース|正社員の5人に1人が「六月病」経験 6月前後にモチベ低下や疲労感

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