こんにちは!HRマネジメント編集部です。
新卒採用の現場で最初に直面する壁が「母集団形成」です。
どれだけ優れた選考フローを設計しても、応募者が集まらなければ採用は成り立ちません。
近年は学生の情報収集手段が多様化し、従来のナビサイト頼みでは母集団形成が難しくなっています。
その結果、採用代行(RPO) や 人事アウトソーシング を活用する企業が増えているのです。
本記事では、母集団形成の基本と課題、さらに採用代行(RPO)や人事アウトソーシングの活用方法までを、採用担当者向けにわかりやすく解説します!
母集団形成とは?採用の出発点
母集団形成とは、採用候補となる人材を一定数以上集めるプロセス を指します。
単に「数」を集めるだけでなく、自社にマッチする「質」も重要です。
なぜ母集団形成が重要なのか
・応募者数が少ないと、基準を下げざるを得ない
・偏った層しか集まらないと、離職リスクが高まる
・安定した母集団形成は内定辞退のリスク分散につながる
採用活動は母集団形成からすべてが始まる、といっても過言ではありません。
母集団形成の手法まとめ
① 就職ナビサイト(ナビ採用)
メリット:大量の学生に一気にリーチできる
デメリット:競合も多く、掲載コストが高い
② インターンシップ開催
メリット:早期から学生と接点を持てる
デメリット:企画・運営の負荷が大きい
③ ダイレクトリクルーティング(逆求人サービス)
メリット:ターゲット層に直接アプローチできる
デメリット:人事担当の運用リソースが必要
④ SNS・動画採用(Instagram・TikTok・YouTube)
メリット:低コストで拡散性が高い
デメリット:継続的な運用ノウハウが求められる
⑤ リファラル採用(社員紹介)
メリット:カルチャーフィットした人材が集まりやすい
デメリット:母集団の規模は限定的
単一チャネルに頼るのではなく、複数の施策を組み合わせて母集団形成を強化することが重要です。
母集団形成がうまくいかない理由
多くの企業で共通して見られるのが、以下のような失敗パターンです。
リソース不足:採用広報や候補者対応に時間が割けない
チャネルの偏り:ナビサイトだけに依存している
学生ニーズとのミスマッチ:発信内容が学生に刺さらない
効果測定不足:施策ごとの応募数や歩留まりを追えていない
結果として「応募が集まらない」「優秀層が獲得できない」といった事態に陥ります。
こうした課題を解決するために注目されているのが、採用代行(RPO)や人事アウトソーシングです。
人事アウトソーシングとは?
人事アウトソーシングとは、採用や労務といった人事業務の一部を外部委託すること を指します。
・採用におけるアウトソーシング例
・応募者管理(エントリー処理、データ入力)
・説明会や面接の日程調整
・会社説明会や選考会の運営サポート
採用担当者は煩雑な事務作業から解放され、母集団形成や採用広報などのコア業務に注力できます。
採用代行(RPO)の導入効果
人事アウトソーシングの一歩先をいくのが 採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing) です。
RPOは単なる事務作業の外注ではなく、採用戦略から運用、改善提案までを包括的に支援するサービス です。
RPOでできること
・採用戦略設計・ターゲット人材の定義
・母集団形成チャネルの選定と運用代行
・応募者データの管理・効果測定
・他社事例を踏まえた改善提案
・採用KPIの可視化とレポーティング
導入メリット
母集団形成の強化:ナビサイト運用やスカウト代行で安定的に応募を確保
採用効率化:面接調整や選考フロー設計の最適化
成果の安定化:データ分析に基づいた採用改善サイクル
担当者リソースの確保:戦略立案や学生との関係構築に集中できる
人事アウトソーシングとの違い
人事アウトソーシング:業務の一部を委託(例:応募者管理、日程調整)
採用代行(RPO):母集団形成、選考設計、候補者フォローまで一貫対応
部分代行か、全体を戦略的に任せるかが大きな違いになります。
母集団形成を成功させるステップ
・ターゲット設定(求める人物像を明確化)
・チャネル選定(ナビ、逆求人、SNS、インターン)
・採用広報の設計(メッセージやコンテンツ戦略)
・データによる効果測定(応募数、歩留まり、内定承諾率)
・人事アウトソーシングや採用代行(RPO)の活用(不足リソースを補填)
内製とアウトソースを組み合わせることで、効率的かつ戦略的な母集団形成が実現できます。
FAQ(よくある質問)
Q1. 採用代行(RPO)と人材紹介は何が違うのですか?
A. 人材紹介は候補者を紹介するサービスが中心ですが、採用代行(RPO)は求人媒体の管理や母集団形成、応募者対応、面接調整、内定後フォローまでを含めた一連の業務をアウトソーシングできます。より包括的な支援が得られる点が大きな違いです。
Q2. 母集団形成において、採用代行(RPO)が有効な理由は何ですか?
A. 専任の採用チームがノウハウを活かして媒体選定やスカウト配信を行うため、短期間で応募者を増やせる点です。また、人事担当者の工数を削減しつつ、ターゲットに合った候補者を効率的に集められます。
Q3. 人事アウトソーシングを導入すると、社内の採用力は下がりませんか?
A. むしろ逆です。アウトソーシングにより煩雑なオペレーションを外部に委託することで、社内人事は「面接の質向上」や「採用戦略の立案」といったコア業務に集中できます。結果的に採用力の強化につながります。
Q4. 採用代行(RPO)はどのくらいの企業規模から利用できますか?
A. 大手企業だけでなく、中小企業やスタートアップでも利用可能です。特に「人事が少人数」「採用ノウハウが不足している」「短期間で母集団形成したい」企業で効果を発揮します。
今後の採用市場トレンド
採用活動の更なる早期化:大学3年春からインターン、通年採用の一般化
デジタル活用の加速:動画採用、SNS採用、AIマッチング
母集団形成の多様化:従来のナビサイト依存から脱却
RPO導入の一般化:大企業だけでなく中小企業にも浸透
今後は「母集団形成力」と「採用プロセス最適化力」が採用競争力を左右する要因となるでしょう。
まとめ
母集団形成は、新卒採用成功の土台です。しかし、自社だけで十分な人員やノウハウを確保するのは難しくなっています。
・人事アウトソーシング で事務作業を効率化
・採用代行(RPO) で戦略的に母集団形成を強化
上記二つを組み合わせることで、採用活動は大きく進化します。
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