みなさん、こんにちは!
HRマネジメント編集部です。
メンタル不調や病気による休職は年々増加しています。
しかし、制度が整っていない、判断基準が曖昧、管理職教育が追いつかない――こうした“曖昧さ”を抱えたまま現場が対応せざるを得ない企業は少なくありません。
HRproの調査では、休職・復職制度が「未整備・不明」と回答した企業が50.9%と過半数を占め、復職可否の判断に迷う担当者も多いことが明らかになりました。
本記事では、制度設計から運用、管理職教育まで、企業が押さえるべきポイントを整理します!
調査から見えた3つの課題
① 制度そのものが未整備・社内認知が不足
調査では、休職・復職制度が「整備済み」と回答した企業は31.8%にとどまり、「未整備」「分からない」が過半数を占めました。
制度が存在していても、現場が内容を理解していないケースも多く、結果として“属人的な判断”が生まれやすい状況が続いています。
よくある課題
– 就業規則に書いてあるが、現場は読んでいない
– 休職の対象範囲が曖昧
– 復職プロセスが部署ごとに異なる
制度が“あるだけ”では機能せず、運用レベルでの理解が不可欠です。
② 休職開始・復職可否の判断基準が曖昧
「復職可否の判断基準が曖昧」と回答した企業は13.1%、
「休職開始の判断が難しい」と回答した企業は11.1%でした。
医師の診断書だけでは判断できないケースが増えており、
「働ける/働けない」をどう判断するかが現場の悩みになっています。
曖昧さが生むリスク
– 復職を急がせて再休職につながる
– 本来休職すべき社員が無理を続ける
– 部署間で判断がバラつき、不公平感が生まれる
“業務遂行可能性”を軸にした客観的な基準づくりが求められます。
③ 管理職教育が不足(76%が未実施)
管理職・上司向けの教育について、
「実施していない」42.9%、「分からない」「過去は実施していたが今はしていない」を含めると76%に達します。
初期対応の質が、休職の長期化リスクを大きく左右するにもかかわらず、現場任せになっている企業が多いのが実態です。
管理職がつまずきやすいポイント
- 相談を受けた際の適切な聞き方
- 診断書の扱い方
- 人事へのエスカレーションのタイミング
- 配慮と業務調整のバランス
“管理職教育の欠如”は、制度の形骸化を招く最大の要因です。
企業が整えるべき「休職・復職制度」の基本
① 休職制度の明確化
– 対象となる事由(メンタル・身体・私傷病)
– 休職期間と延長条件
– 給与・社会保険の扱い
– 休職中の連絡頻度・方法
制度の“曖昧さ”をなくすことで、社員の安心感が高まります。
② 復職プロセスの標準化
– 主治医・産業医の役割分担
– 復職判定会議の設置
– 試し出社(リワーク)の導入
– 配置転換や業務調整の基準
復職は「元の働き方に戻ること」ではなく、
“働ける状態に戻るためのプロセス”として捉えることが重要です。
③ 再休職を防ぐフォロー体制
– 復職後3〜6ヶ月の定期面談
– 業務量の段階的調整
– 上司・人事・産業医の連携
– 本人のセルフケア支援
復職後のフォローが弱いと、再休職率が高まります。
判断基準を明確化するためのポイント
① 医師の診断書だけに依存しない
診断書は“医学的な視点”であり、“業務遂行可能性”は企業側が判断する必要があります。
② 業務遂行可能性の評価軸をつくる
(例)
- ・出勤頻度
- ・集中力・持続力
- ・対人コミュニケーション
- ・業務量の許容範囲
③ 試し出社(リワーク)の制度化
短時間勤務から段階的に戻すことで、
復職のミスマッチを防ぎます。
管理職教育の重要性
初期対応の質が休職の長期化を左右する
– 相談を受けた際のNG対応
– 早期発見のポイント
– 適切な傾聴スキル
– 人事との連携ルート
管理職が“迷わない状態”をつくることが、制度運用の前提です。
制度を“運用できる状態”にするために
① 社内周知の徹底
- イントラ掲載
- 管理職研修
- ハンドブック化
② ケーススタディの共有
実例を共有することで、判断のバラつきを防ぎます。
③ 人事・管理職・産業医の連携プロセスを可視化
フロー図にしておくと、現場が迷いません。
④ 定期的な制度見直し
社会情勢・働き方の変化に合わせてアップデートが必要です。
まとめ:曖昧さをなくすことが、社員の安心と組織の持続性につながる
休職・復職対応は、制度があるだけでは機能しません。
“判断基準の明確化”と“管理職教育”をセットで整えることで、
社員の安心と組織の持続性を両立できます。
HRマネジメントでは、
を提供しています。
自社の状況に合わせて、制度の整備から運用改善まで伴走いたします。
まずはお気軽にご相談ください。
【参照元】
HRpro|休職・復職制度が「未整備・不明」な企業は6割超。実態調査から見えた制度運用の曖昧さと現場負荷の実態とは?
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