こんにちは!HRマネジメント編集部です。
今回、展示会参加者および自社社員を対象に、 2択形式のアンケート調査を実施しました。
企業の人的資本経営が進む中、社員が“どんな瞬間に成長を感じるのか”は、組織開発において非常に重要なテーマです。
当社は、従業員および経営者91名を対象に「成長実感を得る瞬間」に関するアンケート調査を実施しました。
調査の結果、約8割(79.1%)が “できることが増えた瞬間(内的成長実感)” を成長の源泉として捉えていることが明らかとなりました。
本記事では、結果の詳細と組織づくりへの示唆を解説します!
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調査概要
調査対象:ビジネスパーソン(経営者・従業員)91名
調査方法:展示会参加者+自社社員によるアンケート(2択形式)
調査主体:株式会社HRマネジメント

※写真は展示会参加者によるリアル投票(シール集計)の結果です。その他の集計は、全回答者(展示会参加者+自社社員)91名を対象としたアンケート結果に基づいています。
調査の背景:人的資本経営の時代、社員の“主観的な成長実感”が重要に
リスキリングや能力開発が注目される中、
“社員本人がどのような瞬間に成長を感じているか”
を理解することは、エンゲージメント向上や離職防止の観点で欠かせません。
成長実感が高い社員は
・仕事への意欲が高まる
・会社への貢献感を感じやすい
・キャリアの方向性が明確になる
といったメリットがあることも、多くの研究で示されています。
そこで今回、当社では多様な属性の従業員・経営者を対象に調査を行い、成長実感の源泉を分析しました。
調査結果のポイント
① 全体の79.1%が「できることが増えた時」に成長を実感

多くのビジネスパーソンにとって、
外部からの評価よりも、自分の能力が伸びている実感の方が、強いモチベーションになる
という傾向が明らかになりました。
② 従業員のみ:74.3%が「仕事の幅が広がったとき」に成長を実感

従業員に対象を絞っても、
約4人に3人が内的成長実感を重視 する結果となりました。
これは若手〜中堅層のキャリア形成にも通じる重要なポイントです。
③ 経営者は100%が「内的成長実感」を重視
経営者層は全員が
「できることが増えたとき」=成長
と回答。
経営者自身が“成果よりも能力向上”を成長と捉えている特徴的な結果となりました。
なぜ社員は「評価」より「できることが増えること(内的成長)」に成長を感じるのか?
今回の調査で、全体の79.1%が“できることが増えた瞬間”に成長を感じると回答しました。
これは単なる感覚の問題ではなく、心理学・行動科学の観点からも説明できる現象です。
①「自己効力感」の向上が成長実感の根底にある
心理学者バンデューラが提唱した自己効力感(self-efficacy)は、
「自分ならできる」という感覚のこと。
・新しい仕事をできるようになる
・苦手だった領域で成果を出せる
・任される範囲が広がる
こうした体験は、自己効力感を直接刺激します。
自己効力感が高まる → 仕事のやる気が向上 → 成長実感が強化される
というポジティブな循環が生まれるため、
“できることが増える=成長”という認識につながります。
② 外的評価は「受動的」だが、内的成長は「主体的」だから
評価・昇給・待遇は、最終的に“会社側が決めるもの”。
一方、“できることが増える”というプロセスは、
・学習する
・仕事に挑戦する
・トライアンドエラーを繰り返す
といった本人の主体性に紐づく行動です。
主体性のある成長は、満足度やモチベーションと強く紐づきます。
特にZ世代以降の若手は「自己決定感」を重視するため、この傾向が強まっています。
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③ 評価が「遅延報酬」であるのに対し、スキル向上は「即時報酬」になる
評価や昇給は半年〜1年単位で訪れる“遅い報酬”。
対して、できることが増える経験は“日々得られる小さな報酬”。
行動科学では、報酬の即時性が継続意欲を高めるとされています。
小さな成果の積み重ねは、
「自分が前に進んでいる」という体験を生み、成長実感を強くします。
④ 若手と管理職での価値観の違いが「内的成長」重視を後押し
近年の価値観調査では、若手ほど、
「仕事のやりがい」
「学び・成長」
「裁量による仕事選択」
といった内的価値を重視する傾向が強いと言われています。
また、従業員より経営者で「内的成長」の比率がさらに高いのは、
経営者・リーダーほど能力向上が意思決定の質に直結するためであり、
成長実感を“評価”ではなく“スキル”で捉える傾向が強くなるためと考えられます。
企業が行うべき「成長実感を高める人材施策」
今回の調査は、企業の人材戦略において重要な示唆を与えています。
各施策を「なぜ必要なのか」まで踏み込んで説明します。
① ストレッチ業務の設計(挑戦機会を“意図的に”つくる)
成長実感の源泉である「役割拡大」を促すには、
担当者の現状より少し高いレベルの“ストレッチ業務”が最適。
例)
プレゼン機会を増やす
少人数プロジェクトのリーダーを任せる
顧客折衝を部分的に担当
挑戦領域=自己効力感が伸びる領域
であり、社員の成長実感を最大化させるポイントです。
② 1on1で「できるようになったこと」に焦点を当てる
多くの1on1が“問題解決”に偏りがちですが、
成長実感を作るには、
先月できなかったことが、今できるようになったこと
以前より短時間でできるようになったこと
新しく任された業務が増えたこと
を言語化することが重要。
1on1は、社員の内的成長を見える化する装置として機能させるべきです。
③ スキルの「可視化」施策を強化する
成長実感を感じるには、“自分の成長が見えること”が大切です。
企業側でできることは
・スキルマップの導入
・習得スキルの棚卸し
・プロジェクト経験の蓄積
・コンピテンシーの評価軸化
これらは「自分は確かに成長している」という感覚を生み、
働きがい(エンゲージメント)の向上につながります。
④ 評価制度に“役割拡大”を反映させる
成果に偏った評価制度は、成長実感と評価のギャップを生みやすい構造になります。
今回の分析を踏まえると、
・新規の役割を担った
・難易度の高い業務に挑戦した
・スキルが明確に向上した
といった“内的成長”を評価制度に組み込むことが重要です。
これにより、社員は「挑戦すれば成長し、それが評価にもつながる」という実感を持つことができます。
まとめ:社員が成長を感じる瞬間は“評価”より“学びと挑戦”
今回の調査で明らかになったのは、社員は「評価」より「できることが増える瞬間」に成長を感じているという事実です。
これは、人的資本経営が重視される今の時代、企業が社員の挑戦機会と学習機会をどれだけ提供できるかが問われていることを意味します。
今後も当社では、従業員の成長を支援する取り組みや、調査レポートの発信を続けてまいります。
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